織物教育支援
「ミャンマー・マンダレー市アマラプラータウンシップにおける伝統織物の振興のための指導者の技術向上支援事業」がJICAの草の根技術協力事業に採択され、5月より事業開始となりました。
ミャンマーの織物産業の中心地域、マンダレー・アマラプラー地区には手織の工房が残っており、織物を生業とする人々が多く暮らしています。
手織りは伝統的な織り方やデザインで製造していて、生産性が悪いため近年は減少傾向にあります。
ミャンマー国内の需要はもとより、有望な輸出産品にもなりうる織物は、技術の向上とさらなる発展が必要不可欠です。
織物の教育機関として、マンダレーに政府直轄のサウンダース織物学校アマラプラー本校があります。サウンダース織物学校は1914年に創立され、政府により運営されていて、ミャンマー全国に13校の分校を有しています。
ミャンマーにおいて学校は指導的な立場にあり、伝統織物の継続と技術向上指導の役割を担っているため、技術取得のための支援を切望しています。織物学校において教師が草木染や織物の日本の専門家による技術指導を受け、技術や品質を向上させ、開発品を日本の市場で高い評価を得られれば、教師のスキルアップが図られます。
さらにテキストを作成し、普及させることによって、若手や地域全体の技術力の向上にも効果があります。
具体的には
- 手織り技術に係る予備調査結果を踏まえ、指導者育成計画を作成する
- 日本の専門家による技術指導により織物の応用技術やデザインを織物学校の教師が習得する
- 手織り技術の教育プログラムを策定する
などの活動を行ってまいります。
草木染
- 1998年にJETROが草木染を復活指導
- 2001年から金沢美工大が現地に講座開設して指導
- 2005年より当方が実用化を指導して商品を日本へ紹介
- 2017年よりスキルUPを指導して商品を進めます。
手織
- 各地に手織りが残っていて、技術も人材も継続できています。
- 良い原料と合体してより高付加価値商品を目指します。
縫製教室
訓練継続
課題を日本より順次送って、現地での指導者養成縫製技術訓練を継続
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日本での交流
2010年、10-11月、現地より2名を日本へ招待して、技術交流プラン
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ミャンマーでの交流
2010年12月、現地訪問して親睦交流プラン
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縫製教室運営開始
2010年中に小規模に教室を試験開始
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第2期指導者養成講座
2011年5月集中講義で中級講座を開催
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日本からの支援と現地での指導者技術向上訓練を継続
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指導者のレベル向上に合わせて、順次縫製教室を拡大し、若い人への教育へ広げていく。
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上記レベルまで達成できると、現地での伝統産業技術(養蚕、木綿栽培、手紡ぎ、草木染、手織、と縫製を組み合わせて)を生かして、新しい素材による創作を目指します
このプロジェクトは①ミシンを寄贈、②学校を準備、③講習会を開催、④日本招待や現地訪問での交流、 ⑤ 日本から出来るデザイン指導、⑥教育テキストの自主編成などを有効に組み合わせて、かつ実効が上がるまで継続して支援・指導して、最絡的には現地で自主的に運営できるまで導きます。
ここまでが何とか実行したい内容です。さらにこれがクリア出来れば希望として両国の技術の融合によって新しい衣類の創造を目指したいです。その場合参加している両国の繊維専門家も大きな満足を得ることになり、真の国際交流としてプロジェクトも120%の成功と言えます。